今俺の手元にある一枚の写真…
定期入れのなかにこっそり忍ばせ
肌身離すことのないこの写真は、
小学校時代憧れていた結希ちゃんだ。
人形のように可愛らしくて、ひかえめな
性格で、彼女はガキんちょの俺の
まさにお姫様だったんだ。

五年生で転校してしまった俺にとって
記念にもらったこの写真は
何にも代え難い宝物になった。

_そして、その想いは
いまだ現在進行形だったりして。
高校二年半ばで、俺はふたたび
転校することになった。

新しい学校で出会ったクラスメイトは…
あれ?なんかどっかで会ったような。
……ん?名簿の名前、
『天音結希』って…

結希ちゃん!?
うそぉん。だってコイツ男だし。

「あ…ああ、天音クン?」
「気持ち悪リィ奴だな、呼び捨てで
 いいよ」
「えと…天音?まえ、会ったこと
 あるよな?」
「………知らねーよ、お前なんか」

ほらな、同姓同名同姓同名。
って、なんでどきどきしてんの俺。



ところが、体育の時間。

野郎のような無頓着さで
天音はどうどうとシャツを脱いだ。

あれ?

えっと…あの……

「何じろじろ見てんだよ」
「え…あ、す、すんません」

他の男子も故意か自然かべつだん
騒ぐ様子もない。
なんでしょう、このおっぱいは
思春期の俺にだけ見える
青春の幻なのでしょーか。
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